小川あきら です。
今日、前橋市内のご夫婦から、相談を受けました。
そのご夫婦には、現在1歳10か月のお子さんいますが、
その子は、生まれて間もなく、中腸軸捻転(腸がねじれて血が通わなくなってしまう)
による小腸壊死のため、小腸を大量に切除したのだそうです。
小腸は栄養を吸収する大切な臓器ですが、栄養を吸収するためには、
最低30センチくらいの長さが必要といわれています。
しかし、その子は、小腸が9センチしかないので、栄養を吸収することができません。
そのため、口から飲食をすることができず、1日20時間近くの間、
カテーテルからの点滴によって栄養を摂取しています。
しかし、カテーテルからの栄養摂取には、
高カロリー輸液を直接血液に入れるため、肝臓にかかる負担が大きいことや、
使用できる血管が4本しかなく、それも長年の使用によって詰まってしまうかもしれない
というリスクもあります。
ご夫婦は、「子供に当たりませの事をさせてあげたい。誕生日を家族で祝って、
ケーキを食べる。食卓を囲む。そんな当たりまえの日々を送りたい。」と仰っていました。
そして、そのためには、小腸の移植が必要になるだろうとのお話でした。
しかし、そこで障害になっているのが、小腸移植の保険適応の有無です。
今、日本では、腎臓・肝臓・心臓・肺・膵臓等の臓器移植には
保険の適応が認められていますが、小腸の移植には認められていません。
そのため、小腸を移植しようとするひとは、2000万円~3000万円という多額の費用を
負担しなければならず、治療の選択肢が狭められています。
小腸だけ除外する理由は全くなく、法の不備としか言いようがありません。
是非、小腸移植の保険適応化を目指す署名活動にご協力をお願いいたします。
一人でも多くの方々に知ってもらいたいです。