【健康福祉常任委員会の県外調査3日目】

【健康福祉常任委員会の県外調査3日目】

最終日は東京都港区にて、元麻布保育園における医療的ケア児の支援体制について伺いました。令和2年1月に開設した元麻布保育園では、0歳児から5歳児までの通常クラス(188人)の他に、医療的ケア児・障害児クラス(20人)を設置し、医療的ケア児・障害児の集団保育を実施しています。
https://www.city.minato.tokyo.jp/hoikusien/motoazabu05.html

港区議会で平成19年に医療的ケアを必要とする児童の受け入れを求める請願が採択されたことを受け、慎重に議論を重ね、この保育園の開園に至ったとのこと。

令和5年4月時点では、8人の医療的ケア児を受け入れており、児童1名につき保育士又は看護師が1名配置されています。

状態が安定していることや医療行為によって状態の変化が起こりにくいことが主治医に判断されていることなど、いくつかの受け入れ要件はあるものの、現在までに要件に該当しないと判断されたケースはないそうです。
受入れ準備段階から、ご家族への丁寧な説明、住まいの状況の把握(送迎する時の車の待機場所や雨天時の対応など)、医師や関係機関との連携など、入念な手順を踏んでおり、安全・安心な保育環境の提供を行っていることがよくわかりました。

公共交通機関の利用が困難な児童に対しては福祉車両による送迎も実施し、今年からはすぐ近くにある児童発達支援センターとも連携した保育(併用通園)も可能となっています。また園内では、通常クラスの児童とも交流できる保育を行っているそうです。

群馬県内でも、医療的ケアが必要なお子さんたちの預け先がなく、苦労しているというお話をお聞きすることがあります。
初日に伺ったカミヤト凸凹保育園もそうですが、障害児や医療的ケア児の受け入れやインクルーシブ保育について、先進的な取り組みを学ぶことができました。しっかりと群馬県内の施策に活かしていきたいですね。