小川あきら です。
今日は、エネルギーの勉強会。
筑波大学大学院生命環境科学研究科の渡邉信教授の講演を聴いてきました。
内容は、「藻」で石油を作っちゃおう!というもの。
日本が産油国になるもの夢ではありません。
渡邉教授は2010年12月、従来の10倍以上の生産効率で石油を作り出す「藻」を
沖縄の海で発見したとのこと。
その名も、「オーランチオキトリウム」。
この藻は、有機物を吸収し、石油と同種の炭化水素を作り出します。
また、水中の有機物を利用して光合成を行い、体内に石油を溜める
「ボトリオコッカス」という藻もいるそうです。
バイオ燃料は、例えば、トウモロコシの場合は1ヘクタール当たり年間0.2トン、大豆は0.5トン、
アブラヤシで6トンの石油になりますが、藻類のボトリオコッカスですと、
最大で100トン以上にもなると試算されています。
オーランチオキトリウムは1ヘクタール当たり、年間1万トンの石油を作り出せるので、
2万ヘクタールで、日本の年間石油消費量を賄えてしまうとのこと。
仙台市では震災で被害を受けた浄化センターの下水を使用し、
「オーランチオキトリウム」の増殖実験を本年度中に開始するそうです。
下水等の有機排水は通常、活性汚泥というバクテリアを利用して浄化処理を行いますが、
活性汚泥のかわりにオーランチオキトリウムを投入すれば、
有機物を吸収して、石油が生成されます。
また、オーランチオキトリウムによって処理された二次処理水には窒素とリンが残ってしまいますが、
これをこのまま排水してしまうと、富栄養化が起きてしまいます。
そこで、この二次処理水に、ボトリオコッカスを投入すれば、
窒素とリンを取り込んで、またまた石油が作れるというわけです。
下水処理の費用を削減しつつ石油を生成することが可能になる‥。
群馬県では、畜産廃棄物も利用できそうな気がします。
いろいろな可能性がありますね★