【休日部活動の地域移行にむけて】

【休日部活動の地域移行にむけて】

新町中学校で開催された群馬県総合型地域スポーツクラブ連絡協議会西毛地区研修会に参加。
学校部活動の休日地域移行について、先進県である岐阜県から、スポーツリンク白川の渡辺クラブマネジャーと岐阜県クラブアドバイザーの藤堂さんを講師にお招きし、取り組み状況や課題等についてお話を伺いました。

スポーツリンク白川は2009年に設立された総合型地域スポーツクラブで、現在は白川町小学生の51%、中学生の68%が参加をしています。
当初は下校時刻後の延長部活の時間を担当するためにはじまったそうですが、近年では生徒数の減少により廃部になってしまった部活動の受け皿や小規模校の合同チームの練習のサポートなどの役割も担っているとのこと。

持続可能な活動とするためのポイントは以下の4点。
①規約を作成し、部活動の目的や目指す生徒像、クラブ活動の条件などを明確にする。
②地域指導者は保護者会が依頼する(謝金も保護者会から支払い、地域指導者は資格がなくてもよい)
③ドリームシートを活用し、子どもたちにチームの目標を考えてもらう(指導方針は子どもたちの目標に沿って。必ずしも競技力の向上ではない)
④運営は保護者会が行う。保護者会が活動計画を作成して学校とスポーツリンク事務局と体育館の鍵の管理人に共有する。

学校(顧問)の役割や保護者の役割も明確にされていて、特に保護者会とスポーツリンク事務局の役割が重要だと感じました。
(ちなみに、物品破損や怪我の対応は保護者会が事務局に連絡する決まりになっています)

指導者の確保や移動手段の確保など課題もありますが、現場のお話を聞かせていただき、これから部活動の受け皿を作っていく上で、かなり具体的なイメージを持つことができたのではないかと。

続いて、藤堂さんからは「ぎふ広域スポーツセンター」の取り組みについて伺いました。
岐阜県では、総合型地域スポーツクラブのアシスタントマネージャーの養成講座や公認資格取得補助事業を行っていて、地域スポーツを支える人材育成をしっかり行っています。
(群馬県はここが全然できていなくて、議会でも質問しているのですが、中々前に進まず…)
人材育成のための予算はしっかり確保していきたいですね。

【2022年度県政報告会を開催しました!】

【2022年度県政報告会を開催しました!】

去年、一昨年とコロナ禍のため開催できなかったので、3年ぶりの開催となりましたが、200名を超える方々にご参加いただき、たくさんのご声援を頂戴しました。
皆様の温かいご支援に感謝のきもちでいっぱいです。
ありがとうございます!


県政報告の後は、群馬住みます芸人・アンカンミンカンの富所哲平さんを講師にお迎えして「SDGsを学ぼう」というテーマで特別講演会を開催。
(富所さんは群馬県のSDGsファシリテーターとしても活躍していただいています!)​
得意の笑いを交えながらの話術で、持続可能な開発目標や、世界と自分自身とのつながりを理解することなど楽しく学ばせていただきました。

予想困難な時代を迎え、社会も経済も大きな転換期を迎えようとしています。今こそ「人と人とのつながり」の価値を見直し、支え合いの社会を作ることがより一層重要になっていると感じます。

群馬県・新総合計画に掲げられている「誰一人取り残さない自立分散型社会」の実現に向けて、中小企業・地場産業、農業が元気になるように、そして、生きづらさを感じている全ての人たちが自分らしく生きられるように、誰もが笑顔で輝ける社会を目指して、引き続き頑張ってまいります!

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査④】

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査④】

最終日は、佐賀県がJAXA(宇宙航空研究開発機構)と連携して昨年から実施している【JAXAGA SCHOOL】の取り組みについて調査しました。

【JAXAGA SCHOOL】は、宇宙や地球、佐賀を題材とした宇宙教育を通じて子どもたちの想像力、思考力、判断力、表現力を育み、未知へチャレンジする心を育成することを目的としたプロジェクト。
小中学生は8か月・全8回のカリキュラムでJAXAの講師による座学や科学実験・工作、フィールドワークなどを行い、高校生は2年間で超小型人工衛星(キューブサット)のフライトモデルを製作し、実運用に提供できる人工衛星として完成させることを目指した活動を行っているとのこと。

(宇宙教育なので、特に小中学生の部で行っている内容は宇宙少年団(YAC)の活動内容とほぼ同様ですね!)

人数制限があるので、参加できない子どもたちの受け皿はどうなっているのか、スクール卒業後のアフターフォローはどのように考えているのか、佐賀県内の宇宙少年団(YAC)との連携はしていないのか、高校生の部は地元の企業との連携や就職に繋がる仕組みがあると良いのではないか、など活発な質疑が交わされました。

宇宙をテーマにした県立科学館があったこと、現在の知事がJAXAの理事長と知り合いだったこと、宇宙科学館の館長さんが元JAXAの職員であったことなど、JAXAGAプロジェクトのきっかけとなる要素が揃っていたこともありますが、子どもたちに本物体験をさせたい(ゆくゆくは佐賀県から宇宙飛行士やノーベル賞受賞者を誕生させたい)というトップの強い思いを感じました。

群馬県でも自分の頭で考え、他人が目指さない領域で動き出し、生き抜く力を持つ人=「始動人」を育成するための教育イノベーションを推進していますが、事業によっては高額の参加費用がかかり、参加のハードルが高いものもあります。
一人ひとりの好奇心や冒険心に火をつけられるように、誰もが学べる環境を目指していきたいですね!

▼JAXAGA SCHOOL
https://www.yumeginga.jp/JAXAGA/
▼佐賀県立宇宙科学館
https://www.yumeginga.jp/

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査③】

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査③】

2日目の午後は、佐賀市の【特定非営利活動法人それいゆ】にお邪魔し、発達障害児やその家族への支援活動について調査しました。

発達障害は、早期に発見し療育を受けることで、障害特性からくる困難を回避、軽減できるといわれています。
佐賀県は発達障害児者に対する支援の先進県で、乳幼児期~学齢期~成人期と、生涯にわたってきめ細やかで途切れのない支援が受けられるような体制が整えられています。

(それいゆさんは、県や市町から委託を受けて、早期発見、早期療育事業や学校生活支援、専門相談、移行支援、就労支援などを行なっている発達障害に特化した支援機関です。)

特に自閉症等のスクリーニングに力を入れていて、市町が実施する1歳半児、3歳児健診においてスクリーニングに使用する独自の二次問診票を開発。併せてスクリーニングに従事する市町の保健師さんの研修会を開催して、保健師の質を確保することで、精度の高い早期発見に繋がっているとのこと。
(市町の保健師さんのレベルアップには20年前から取り組んでいるそうです!)

そして、スクリーニングの結果、支援が必要とされた児童の親に対して親カウンセリングや相談会を実施し、子供の発達障害に向き合う心理的なサポートを行い、親カウンセリング後は、発達障害に特化した早期療育事業として、 1人につき10回の療育指導を実施しているそうです。

早期発見後のカウンセリングや療育事業体制がしっかり整えられていることで、保護者はもちろん、市町の保健福祉担当も安心して支援に取り組むことができ、発達障害の診断にもつながっているとのこと。

また県の発達障害者支援センター以外にも、発達障害の専門窓口を7市に設置していて、県内どこに住んでいても同じ支援が受けられるような仕組みが作られているのも特徴的。市町の保健師等の育成もそうですが、特定の機関だけでなく、各地域の支援力を高めているのが素晴らしいと思いました。

群馬県でも全県的なボトムアップを目指していきたいですね!

▼ 特定非営利活動法人それいゆ
https://npo.autism-soreiyu.com/koukyo.html

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査②】

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査②】

県外調査2日目、午前中は【熊本県医療的ケア児支援センター】にお邪魔しました。

熊本県では全国に先駆けて2016年から熊本大学病院内に小児在宅医療支援センターを開設し、保育所や学校への入園・入学支援、関係者の人材育成などの医療的ケア児の支援を実施してきましたが、今年の4月からは熊本大学病院を医療的ケア児等支援法に基づく【医療的ケア児支援センター】として指定し、二枚看板で医療的ケア児とその家族が地域で安心して暮らせるよう、相談対応や地域支援体制の充実に取り組んでいるとのこと。

支援のポイントは4課連携。
保健師(母子保健担当)、保育所管課、教育委員会、障害福祉が連動して支援体制を整備することが大切で、市町村が医療的ケア児等コーディネーターの配置や、就学・入園支援、看護師育成などを行う際に、各機関を切れ目なくつなぐ包括的な役割を熊本県医療的ケア児支援センターが担っているそうです。

法律上の根拠に基づく支援センターとして位置付けられたことで、今までよりも市町村への働きかけがしやすくなったものの、医療的ケア児等コーディネーターが配置されている市町村は6市町村に留まっており、市町村によっては思うように体制整備が進んでいないのが課題で、市町村向けの研修会や各医療県域ごとの看護師のスキルアップ研修などにも説教的に取り組んでいるとのこと。

医療的ケア児支援センターは今年度中に39の都道府県で開設される予定で、群馬県としても早期の設置を目指したいところ。
(現状では保護者が相談先を見つけにくかったり、窓口でたらい回しにされたりするケースもあります…)

母子保健、障害福祉、保育、教育、そして就労まで、県と市町村が責任を持って支援できるように、先進県の取り組みを群馬でもしっかり活かしていきたいです!