【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査③】

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査③】

2日目の午後は、佐賀市の【特定非営利活動法人それいゆ】にお邪魔し、発達障害児やその家族への支援活動について調査しました。

発達障害は、早期に発見し療育を受けることで、障害特性からくる困難を回避、軽減できるといわれています。
佐賀県は発達障害児者に対する支援の先進県で、乳幼児期~学齢期~成人期と、生涯にわたってきめ細やかで途切れのない支援が受けられるような体制が整えられています。

(それいゆさんは、県や市町から委託を受けて、早期発見、早期療育事業や学校生活支援、専門相談、移行支援、就労支援などを行なっている発達障害に特化した支援機関です。)

特に自閉症等のスクリーニングに力を入れていて、市町が実施する1歳半児、3歳児健診においてスクリーニングに使用する独自の二次問診票を開発。併せてスクリーニングに従事する市町の保健師さんの研修会を開催して、保健師の質を確保することで、精度の高い早期発見に繋がっているとのこと。
(市町の保健師さんのレベルアップには20年前から取り組んでいるそうです!)

そして、スクリーニングの結果、支援が必要とされた児童の親に対して親カウンセリングや相談会を実施し、子供の発達障害に向き合う心理的なサポートを行い、親カウンセリング後は、発達障害に特化した早期療育事業として、 1人につき10回の療育指導を実施しているそうです。

早期発見後のカウンセリングや療育事業体制がしっかり整えられていることで、保護者はもちろん、市町の保健福祉担当も安心して支援に取り組むことができ、発達障害の診断にもつながっているとのこと。

また県の発達障害者支援センター以外にも、発達障害の専門窓口を7市に設置していて、県内どこに住んでいても同じ支援が受けられるような仕組みが作られているのも特徴的。市町の保健師等の育成もそうですが、特定の機関だけでなく、各地域の支援力を高めているのが素晴らしいと思いました。

群馬県でも全県的なボトムアップを目指していきたいですね!

▼ 特定非営利活動法人それいゆ
https://npo.autism-soreiyu.com/koukyo.html

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査②】

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査②】

県外調査2日目、午前中は【熊本県医療的ケア児支援センター】にお邪魔しました。

熊本県では全国に先駆けて2016年から熊本大学病院内に小児在宅医療支援センターを開設し、保育所や学校への入園・入学支援、関係者の人材育成などの医療的ケア児の支援を実施してきましたが、今年の4月からは熊本大学病院を医療的ケア児等支援法に基づく【医療的ケア児支援センター】として指定し、二枚看板で医療的ケア児とその家族が地域で安心して暮らせるよう、相談対応や地域支援体制の充実に取り組んでいるとのこと。

支援のポイントは4課連携。
保健師(母子保健担当)、保育所管課、教育委員会、障害福祉が連動して支援体制を整備することが大切で、市町村が医療的ケア児等コーディネーターの配置や、就学・入園支援、看護師育成などを行う際に、各機関を切れ目なくつなぐ包括的な役割を熊本県医療的ケア児支援センターが担っているそうです。

法律上の根拠に基づく支援センターとして位置付けられたことで、今までよりも市町村への働きかけがしやすくなったものの、医療的ケア児等コーディネーターが配置されている市町村は6市町村に留まっており、市町村によっては思うように体制整備が進んでいないのが課題で、市町村向けの研修会や各医療県域ごとの看護師のスキルアップ研修などにも説教的に取り組んでいるとのこと。

医療的ケア児支援センターは今年度中に39の都道府県で開設される予定で、群馬県としても早期の設置を目指したいところ。
(現状では保護者が相談先を見つけにくかったり、窓口でたらい回しにされたりするケースもあります…)

母子保健、障害福祉、保育、教育、そして就労まで、県と市町村が責任を持って支援できるように、先進県の取り組みを群馬でもしっかり活かしていきたいです!

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査①】

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査①】

県外調査1日目は、福岡市の【SOS子どもの村JAPN】にお邪魔して「フォスタリングチェンジ・プログラム」の内容や実施状況について伺いました。

「フォスタリングチェンジ・プログラム」はイギリスで開発された子供が委託されている里親のための研修プログラムです。
里親登録をする前には基礎研修や認定前研修など学びの機会があるものの、実際に里親になってからは研修が少なく、子どもと養育者の両方のためになる実効性のある支援システムの必要性が指摘されてきました。

「フォスタリングチェンジ・プログラム」では、週1回3時間×12回(3か月)のセッションを、6人の里親グループで行い、ロールプレイやグループワークをしながら学ぶことで、里親と里子の関係性の構築や子どもの行動の背景にあるニーズに気づくき、それに対応するスキルなどの専門的な知識を得て、それが確実な実践につながるような工夫がなされているそうです。
ファシリテーターが事前に里親宅を訪問して聞き取りを行ったり、毎回の振り返りや里親からの評価のフィードバックなど相互性のあるプログラムとなっていることから、里親の参加、継続率が高いとのこと。里親自身の自尊感情や自信を回復するという支援者支援の観点が含まれていることも特徴です。

ちなみに、福岡市の2022年3月時点の里親委託率が59.32%であるのに対して、群馬県は24.3%
(これでもここ数年でかなり増えました。)
福岡市は児童養護施設が少なく家庭養育の推進に重点を置いているのに比べて、群馬は児童養護施設が充実していているという社会的背景の違いはあるものの、里親委託の推進に向けて「フォスタリングチェンジ・プログラム」や里親ショートステイの取り組みなど、ぜひ取り入れていきたいですね!

▼SOS子どもの村JAPAN
http://www.sosjapan.org/

【当事者が語る「ひきこもり」講演会】

【当事者が語る「ひきこもり」講演会】

不登校・ひきこもり相談室「ヒューマン・スタジオ」代表の丸山康彦さんの講演は、実際に不登校を経験し、数多くの不登校を解決してきたからこその、わかりやすく腑に落ちる内容。

・ひきこもりの過程は世間の常識という『よろい』を身に付け、強いこだわりという『荷物』を持って、出口の見えない長いトンネルを歩き始めたようなもの。

・本人は社会に復帰したいという『願い』と、同時に周囲に合わせるのではなく自分にあった生き方をしたいという『思い』の両方を持っていて、そのどちらも本心として受け止めて欲しいと思っている(葛藤)

・真っ暗なトンネルで無理やり手を引かれたり、背中を押されたりすると余計前に進めなくなってしまう。トンネルを歩いている本人を応援し、自分のペースで出口まで歩き通せるようにエネルギーを補給してくれるような支援を。

・不登校や引きこもりの時期は、それまでの自分の生き方に疑問を持ち、新しい自分を体内に身ごもった妊婦の状態。治療ではなく妊婦に対する配慮のように穏やかな環境を作ることが望ましい。

などなど、強制的な介入や禁止・変化を押し付けるのではなくて、本人の状況にあった環境整備や肯定のまなざしを送り続けることが大切なんだな、と感じました。

丸山康彦さんのnote
ご家族や支援者にも是非読んでもらいたいです。
<願い>と<思い>を統合する(前編)|丸山康彦|note

【黄光男さん講演会】

【黄光男さん講演会】@群馬会館に参加。

ハンセン病患者の家族として差別反対を訴える在日コリアン2世の黄光男さん。

国の誤った政策によってハンセン病患者とその家族が壮絶な体験を強いられてきたことは絶対に許されないこと。そして、その被害をつくりだしてきた社会の側(市民一人ひとり)にも、見て見ぬ振りをしてきた責任があるのではないか。

黄さんのお話を聞いて、改めて差別や偏見がどうして生まれるのかを考えさせられました。

ハンセン病の他にもジェンダー差別や障害者差別、国籍差別、労働者の差別など私たちの周りにはさまざまな人権問題が存在しています。

差別は個人の問題ではなく、社会構造の問題。偏見差別が出現する社会構造をを根絶するには、社会や組織の文化を抜本的に変える必要があります。

受け止める、受け入れられる差別なんてないこと
→だから差別は絶対ダメ
誰もが無意識の差別意識(バイアス)を持っていて、被害者にも加害者にもなる可能性がある
→だから自分自身の中にある差別意識に気づき、無関心にならずに、一人ひとりが問題に向き合うことが大切なんだ!
ということを多くの人に伝えていきたいですね。

おかしいことはおかしいといえる勇気を持って、差別に対して怒りを感じて行動ができる人間が1人でも増えるように。