たまり場。

小川あきら です。

今日は、NPOさいたまユースサポートネットの「たまり場」事業を見学させていただき、

代表の青砥恭さんに、子どもを取り巻く環境や貧困の問題について、お話を伺いました。

青砥さんは、以前、群馬弁護士会の『子どもの貧困と教育格差』のシンポジウムでも

講師をしていただいた方です。

家庭や学校、職場に居場所がない人たち、不登校や中退した子どもたち、

社会的排除や貧困など、困難を抱える子ども・若者に、

交流の場と学び直しの場を提供する「たまり場」とういう取組み。

今日も子どもから大人まで20人ほどが集まり、交流や学びを楽しんでいました。

運営には、埼玉大学の学生ボランティアや、年配のボランティアさんが

協力してくれるそうです。

子どもたちは、この「たまり場」に来るかどうかも自由だし、

来てから、何をするのか(遊んだり、学んだり、何もしなかったり)も自由です。

冒頭で、一人ずつ自己紹介をするのですが、

そのなかでも、自己紹介が嫌だったら「パス」することができます。

「ここにくれば、安心する」、そういうような場所が必要なんだと、

青砥さんは仰っていました。

全国的にまだまだ進んでいない居場所づくり。

学生や、第一線を引いた団塊世代の有能でやる気のある方々と一緒に、

街中の空き店舗などを利用して、困難な生活を強いられている若者の居場所づくりを

進めていければいいな、と思います。

県外調査3日目。装飾古墳とくまもん。

小川あきら です。

県外調査3日目は、熊本県立装飾古墳館におじゃましました。

熊本県内には数多くの古墳群が存在し、中でも装飾古墳と呼ばれる

内部の壁や石棺に浮き彫りや彩色などの装飾のある古墳は、

全国の約4割にあたる186基が、この熊本県で見つかっています。

群馬県も熊本県と同じように貴重な古墳や遺跡などの文化財が多数発見されているので、

文化財の保存・管理や活用方法について参考とするため、

熊本県での取組みの現状等についてお話を伺いました。

←これが装飾古墳です。

装飾古墳は、熊本県の美術の原点とも言われており、

おかげで(?)熊本県では、文化・芸術の取り組みが盛んです。

古墳館の建築を始め、学校や警察署など、

一風変わった素晴らしい建築物がたくさんあるので、

街中がアートを楽しめる空間になっています。

さて、貴重な装飾古墳に、素晴らしい施設ですが、

行政としての課題は、やはり維持管理費と来館者の確保です。

古墳館の来場者数は、年間3万人弱。

せっかくの素晴らしい施設なので、もっと多くの人に利用してもらいたいものです。

さてさて。

熊本県といえば、そうです。「くまもん」です。

どこに行っても本当に「くまもん」ばかり。

県民全員で愛着を持っている様子がよくわかりました。

ぐんまちゃんも、くまもんに続け!!

 

県外調査2日目。佐賀県庁から八女市へ②

小川あきら です。

佐賀県庁をあとにし、再び福岡県へ。

公立八女総合病院企業団みどりの杜病院にて、がんの緩和ケアについて調査しました。

群馬県でも、来年4月から緩和ケア病棟を開設する予定ですが、

その際参考にさせていただいたのが、このみどりの杜病院。

2011年5月に開院したまだ新しい施設ですが、病院併設型ではなくて、

緩和ケア内科だけの独立型の珍しい施設です。

病床は一般タイプから、グレードの違うものを含めて、全部で30床ありますが、

現状では、20床前後の利用状況となっています。

高級な部屋の利用が少ないことや、30床になるとスタッフの確保が大変であることなど、

群馬県での緩和ケア病棟の整備に関して参考になるお話を色々と聞かせていただきました。

院内は、木目調の落ち着いた雰囲気で、家族室やシアタールームなど、

自宅と近い雰囲気を持ってもらえるような工夫がなされていました。

偶然にも、談話ルームでくつろいでいる患者さんとそのご家族の方々にお会いし、

皆さんの明るく、優しい表情に、ほっとしました。

緩和ケアというのは、まだまだ始まったばかりですが、

今後も全国の素晴らしい取り組みを参考に、群馬県でも活かしていきたいです。

県外調査2日目。佐賀県庁から八女市へ①

小川あきら です。

県外調査2日目は、佐賀県庁から。

救急搬送システムと重粒子線治療の取り組みについて調査しました。

重粒子線治療の施設は、千葉・兵庫・群馬に続いて、国内4番目の施設となります。

九州国際重粒子線がん治療センター、通称サガハイマットという施設です。

今年の5月に完成し、8月から治療を開始していく予定で、

これまで群馬病院も、スタッフの研修など様々な支援をしてきました。

佐賀の重粒子線治療施設の特徴は、入院施設がないことや、

佐賀国際重粒子線がん治療財団という民間の寄付で運営していることなど。

切らずに治すという重粒子線治療の特性から、通院治療のみを対象としています。

また、佐賀県だけではなくて、九州・山口地方をカバーする施設として、

民間の出資や寄付をメインに構想されています。

その他、地元の佐賀県、鳥栖市からの補助や、お隣の福岡県からの補助も出ています。

既に60件の予約が入っており、その多くは福岡から(福岡から新幹線で13分です)

佐賀、熊本、鹿児島、沖縄と九州各地から問い合わせがあるとのこと。

「国際」という部分については、

将来的には世界に誇れるような施設にしたいという思いがあるそうですが、

今のところ外国からの患者を受け入れるというような話は出ていないそうです。

続いて、群馬県でも昨年から導入した救急搬送システムについて、

導入のきっかけや苦労したこと、今後の豊富などを伺いました。

救急車へのタブレット端末配備については佐賀県が全国に先駆けて実施したもの。

それが現在では多くの県に広がっています。

病院の受け入れの可否、現状で受け入れている件数などが、

タブレットで確認し一目でわかるようになったため、

救急隊員としては、今まではひたすら一件一件病院に電話をかけまくっていたのが、

受け入れ可能な病院に速やかに連絡、搬送することができるようになりました。

また、一つの病院に救急搬送が偏らないように配慮することも可能になったとのこと。

病院側にとっても、他の病院の現状や、救急患者の件数などを確認することができ、

受け入れるかどうかの判断がしやすくなったそうです。

(そもそも受け入れを断ること自体も医師のストレスになっていたようですが、

そういった負担も情報の共有によって激減しました。)

佐賀県からも協力をいただきながら、導入した群馬県ですが、

群馬では佐賀以上に「受け入れ不可」の件数が顕著に減っているそうです。

タブレット導入にご尽力いただいた佐賀県健康福祉本部医務課の円城寺さん。

ユーチューブで検索すると、救急医療の現状や佐賀県の導入の経緯について、

わかりやすい動画がでてきます!

医療先進県として、今後も群馬県&佐賀県のタッグを組んで行きたいですね!

 

 

県外調査1日目。福岡県にて。

小川あきら です。

選挙が終わったばかりですが、今日から、厚生文化常任委員会の県外調査で、九州へ。

福岡空港から直ぐの場所にある『福岡県スポーツ振興センター』にて、

施設の実地調査と各種取組みについてお話を伺いました。

このスポーツ振興センターは、平成2年に開催された福岡国体を機会に、

スポーツの振興を図り県民の健康増進と福祉の向上に寄与する目的で設立され、

スポーツ競技力の向上や、地域スポーツの普及啓発などの事業を行っています。

施設内には、体力測定ルーム、トレーニングルーム、メインアリーナ、

サブアリーナ、武道場、宿泊施設、レストラン、研修室、視聴覚室、

水泳プール、ボルダリングスペースなどがあり、

平日の今日も、バレーボール大会、剣道大会、水泳大会に

一般の利用者など、たくさんの方が訪れていました。

測定室では、骨密度や反射神経など様々な測定ができます。

看護師さんも常駐。

トレーニングルーム、平日も利用者多数。


宿泊施設です。群馬県のものは、2段ベッドで、少し古くなっていますね。

競技力向上の取組では、世界で活躍するタレント発掘事業として、

子供たちの特性を見極めて、スポーツの指導をしているそうです。

「目指すのは、県大会や国体ではない。世界の舞台。

県内に適切な指導者がいなければ、

素晴らしい指導者を探し出して県外にも出して行く。

将来、ふるさと選手として福岡に戻ってきてくれるのを楽しみに待っている。」

ということで、世界を見据えた非常に懐の深い取り組みをしていました。

一方で、競技スポーツやプロスポーツだけではなくて、

子供からお年寄りまで、スポーツの苦手な方でも楽しめるように、

総合型地域スポーツクラブの振興についても力をいれているとのこと。

設立後の維持・運営に関しては、頻繁にクラブマネージャー会議を行ったり、

必要に応じて、認定クラブマネージャーや税理士を派遣するなどして、

各クラブの運営を細やかにサポートしています。

群馬県でも参考にできる部分がたくさんありました。

世界で活躍するアスリートたち。

各地域の総合型地域スポーツクラブの情報が常設展示されています。

福岡県高体連のキャラクター、めん太とたい子。