【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査①】

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査①】

県外調査1日目は、福岡市の【SOS子どもの村JAPN】にお邪魔して「フォスタリングチェンジ・プログラム」の内容や実施状況について伺いました。

「フォスタリングチェンジ・プログラム」はイギリスで開発された子供が委託されている里親のための研修プログラムです。
里親登録をする前には基礎研修や認定前研修など学びの機会があるものの、実際に里親になってからは研修が少なく、子どもと養育者の両方のためになる実効性のある支援システムの必要性が指摘されてきました。

「フォスタリングチェンジ・プログラム」では、週1回3時間×12回(3か月)のセッションを、6人の里親グループで行い、ロールプレイやグループワークをしながら学ぶことで、里親と里子の関係性の構築や子どもの行動の背景にあるニーズに気づくき、それに対応するスキルなどの専門的な知識を得て、それが確実な実践につながるような工夫がなされているそうです。
ファシリテーターが事前に里親宅を訪問して聞き取りを行ったり、毎回の振り返りや里親からの評価のフィードバックなど相互性のあるプログラムとなっていることから、里親の参加、継続率が高いとのこと。里親自身の自尊感情や自信を回復するという支援者支援の観点が含まれていることも特徴です。

ちなみに、福岡市の2022年3月時点の里親委託率が59.32%であるのに対して、群馬県は24.3%
(これでもここ数年でかなり増えました。)
福岡市は児童養護施設が少なく家庭養育の推進に重点を置いているのに比べて、群馬は児童養護施設が充実していているという社会的背景の違いはあるものの、里親委託の推進に向けて「フォスタリングチェンジ・プログラム」や里親ショートステイの取り組みなど、ぜひ取り入れていきたいですね!

▼SOS子どもの村JAPAN
http://www.sosjapan.org/

【当事者が語る「ひきこもり」講演会】

【当事者が語る「ひきこもり」講演会】

不登校・ひきこもり相談室「ヒューマン・スタジオ」代表の丸山康彦さんの講演は、実際に不登校を経験し、数多くの不登校を解決してきたからこその、わかりやすく腑に落ちる内容。

・ひきこもりの過程は世間の常識という『よろい』を身に付け、強いこだわりという『荷物』を持って、出口の見えない長いトンネルを歩き始めたようなもの。

・本人は社会に復帰したいという『願い』と、同時に周囲に合わせるのではなく自分にあった生き方をしたいという『思い』の両方を持っていて、そのどちらも本心として受け止めて欲しいと思っている(葛藤)

・真っ暗なトンネルで無理やり手を引かれたり、背中を押されたりすると余計前に進めなくなってしまう。トンネルを歩いている本人を応援し、自分のペースで出口まで歩き通せるようにエネルギーを補給してくれるような支援を。

・不登校や引きこもりの時期は、それまでの自分の生き方に疑問を持ち、新しい自分を体内に身ごもった妊婦の状態。治療ではなく妊婦に対する配慮のように穏やかな環境を作ることが望ましい。

などなど、強制的な介入や禁止・変化を押し付けるのではなくて、本人の状況にあった環境整備や肯定のまなざしを送り続けることが大切なんだな、と感じました。

丸山康彦さんのnote
ご家族や支援者にも是非読んでもらいたいです。
<願い>と<思い>を統合する(前編)|丸山康彦|note

【黄光男さん講演会】

【黄光男さん講演会】@群馬会館に参加。

ハンセン病患者の家族として差別反対を訴える在日コリアン2世の黄光男さん。

国の誤った政策によってハンセン病患者とその家族が壮絶な体験を強いられてきたことは絶対に許されないこと。そして、その被害をつくりだしてきた社会の側(市民一人ひとり)にも、見て見ぬ振りをしてきた責任があるのではないか。

黄さんのお話を聞いて、改めて差別や偏見がどうして生まれるのかを考えさせられました。

ハンセン病の他にもジェンダー差別や障害者差別、国籍差別、労働者の差別など私たちの周りにはさまざまな人権問題が存在しています。

差別は個人の問題ではなく、社会構造の問題。偏見差別が出現する社会構造をを根絶するには、社会や組織の文化を抜本的に変える必要があります。

受け止める、受け入れられる差別なんてないこと
→だから差別は絶対ダメ
誰もが無意識の差別意識(バイアス)を持っていて、被害者にも加害者にもなる可能性がある
→だから自分自身の中にある差別意識に気づき、無関心にならずに、一人ひとりが問題に向き合うことが大切なんだ!
ということを多くの人に伝えていきたいですね。

おかしいことはおかしいといえる勇気を持って、差別に対して怒りを感じて行動ができる人間が1人でも増えるように。

群馬県防災航空センター

【総務企画常任委員会の県内調査】
群馬県防災航空センターにお邪魔し、安全管理体制及び防災ヘリの運航状況について調査しました。

この群馬県防災航空センターは、平成30年8月に発生した県防災ヘリコプターの墜落事故を受けて平成31年4月に設置された機関です。安全管理体制の強化と防災ヘリの運航再開に向けた取組を進め、令和2年12月には安全装備品を充実させた新機体を導入。そして令和3年9月からダブルパイロット体制で緊急運航などの活動が再開されました。

活動状況を伺うと、運航再開から令和4年7月までの間に39件出動するとともに、自隊訓練のほか近隣県や市町村及び県内消防本部との合同訓練も多数実施しているとのこと。(群馬県内では山岳救助がほとんどですが、水難救助訓練などにもしっかり取り組んでいただいているそうです。)

安全運航のための取り組みでは、ダブルパイロット体制以外にも、危機管理監が主催する毎月の安全運航会議(月命日の10日に開催)、専門家を加えた運航連絡協議会の開催(年2回)、シュミレーターを用いた緊急操作訓練や安全確実な運航を実施するためのCRM( Crew Resource Management)訓練の実施など、8項目に及ぶ安全対策に取り組んでおり、二度と事故を起こさないんだという強い思いが伝わってきます。

危険と隣り合わせの災害救助。県民の生命や身体、財産を守るだけでなく、スタッフの皆さんが安全安心に活動に従事できるようにこれからも応援していきたいですね!

防災航空センターの廊下には防災ヘリの大ファンが描いてくれた素敵なメッセージイラストが飾られています。

おかえりはるな
いつもありがとう

【ぐんま女性議員政策会議】研修会②

【ぐんま女性議員政策会議】研修会②

午後は、低炭素型スローモビリティとして、全国的に注目を集める【低速電動コミュニティバスMAYU】に乗って、桐生の町並みを視察。
最高時速19キロのバスがゆっくりゆっくり桐生のまちなかを巡り、四辻の斎嘉、有隣館、シルクル桐生にお邪魔させていただきました。

「西の西陣、東の桐生」と称され、上毛かるたにも「桐生は日本の機どころ」とうたわれているように、織物の町として繁栄してきた桐生市には、織物関係の蔵や町屋、ノコギリ屋根工場など歴史的な建造物が多く見られ、【桐生新町重要伝統的建造物群保存地区】として大切に保存され、桐生の歴史を今に伝えています。

そして、歴史ある建物の外観を活かしたままオシャレなパン屋さんになったり、ショップになったり、イベントスペースとして活用したりと、時代を超えて多くの桐生市民に愛される場所になっているそうです。

MAYUは土日運行で、誰でも無料で乗ることができます。桐生にお出かけの際は、MAYUに乗って、歴史と文化の香り高い桐生の街並みを楽しんでみてはいかがでしょうか?^ ^