【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査②】

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査②】

県外調査2日目、午前中は【熊本県医療的ケア児支援センター】にお邪魔しました。

熊本県では全国に先駆けて2016年から熊本大学病院内に小児在宅医療支援センターを開設し、保育所や学校への入園・入学支援、関係者の人材育成などの医療的ケア児の支援を実施してきましたが、今年の4月からは熊本大学病院を医療的ケア児等支援法に基づく【医療的ケア児支援センター】として指定し、二枚看板で医療的ケア児とその家族が地域で安心して暮らせるよう、相談対応や地域支援体制の充実に取り組んでいるとのこと。

支援のポイントは4課連携。
保健師(母子保健担当)、保育所管課、教育委員会、障害福祉が連動して支援体制を整備することが大切で、市町村が医療的ケア児等コーディネーターの配置や、就学・入園支援、看護師育成などを行う際に、各機関を切れ目なくつなぐ包括的な役割を熊本県医療的ケア児支援センターが担っているそうです。

法律上の根拠に基づく支援センターとして位置付けられたことで、今までよりも市町村への働きかけがしやすくなったものの、医療的ケア児等コーディネーターが配置されている市町村は6市町村に留まっており、市町村によっては思うように体制整備が進んでいないのが課題で、市町村向けの研修会や各医療県域ごとの看護師のスキルアップ研修などにも説教的に取り組んでいるとのこと。

医療的ケア児支援センターは今年度中に39の都道府県で開設される予定で、群馬県としても早期の設置を目指したいところ。
(現状では保護者が相談先を見つけにくかったり、窓口でたらい回しにされたりするケースもあります…)

母子保健、障害福祉、保育、教育、そして就労まで、県と市町村が責任を持って支援できるように、先進県の取り組みを群馬でもしっかり活かしていきたいです!

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査①】

【子育て・障がい者に関する特別委員会・県外調査①】

県外調査1日目は、福岡市の【SOS子どもの村JAPN】にお邪魔して「フォスタリングチェンジ・プログラム」の内容や実施状況について伺いました。

「フォスタリングチェンジ・プログラム」はイギリスで開発された子供が委託されている里親のための研修プログラムです。
里親登録をする前には基礎研修や認定前研修など学びの機会があるものの、実際に里親になってからは研修が少なく、子どもと養育者の両方のためになる実効性のある支援システムの必要性が指摘されてきました。

「フォスタリングチェンジ・プログラム」では、週1回3時間×12回(3か月)のセッションを、6人の里親グループで行い、ロールプレイやグループワークをしながら学ぶことで、里親と里子の関係性の構築や子どもの行動の背景にあるニーズに気づくき、それに対応するスキルなどの専門的な知識を得て、それが確実な実践につながるような工夫がなされているそうです。
ファシリテーターが事前に里親宅を訪問して聞き取りを行ったり、毎回の振り返りや里親からの評価のフィードバックなど相互性のあるプログラムとなっていることから、里親の参加、継続率が高いとのこと。里親自身の自尊感情や自信を回復するという支援者支援の観点が含まれていることも特徴です。

ちなみに、福岡市の2022年3月時点の里親委託率が59.32%であるのに対して、群馬県は24.3%
(これでもここ数年でかなり増えました。)
福岡市は児童養護施設が少なく家庭養育の推進に重点を置いているのに比べて、群馬は児童養護施設が充実していているという社会的背景の違いはあるものの、里親委託の推進に向けて「フォスタリングチェンジ・プログラム」や里親ショートステイの取り組みなど、ぜひ取り入れていきたいですね!

▼SOS子どもの村JAPAN
http://www.sosjapan.org/

防災の日

今日は【防災の日】

ぐんま大雨時デジタル避難訓練はスマホで出来る約5分の避難訓練。本日から『台風情報』が追加になってバージョンアップしました!

備品チェックリストや子育て防災クイズ、ペット防災クイズも増えました^ ^

LINEの群馬県デジタル窓口に登録をしている方には、メッセージが配信されるので、是非デジタル避難訓練にチャレンジしてみてくださいね。
https://www.pref.gunma.jp/06/h46g_00171.html

また、防災ノートも是非ご活用ください。
男女共同参画の視点から避難所運営のポイントや必要な備品などが確認できます。
https://www.pref.gunma.jp/04/p031_00089.html

 

【当事者が語る「ひきこもり」講演会】

【当事者が語る「ひきこもり」講演会】

不登校・ひきこもり相談室「ヒューマン・スタジオ」代表の丸山康彦さんの講演は、実際に不登校を経験し、数多くの不登校を解決してきたからこその、わかりやすく腑に落ちる内容。

・ひきこもりの過程は世間の常識という『よろい』を身に付け、強いこだわりという『荷物』を持って、出口の見えない長いトンネルを歩き始めたようなもの。

・本人は社会に復帰したいという『願い』と、同時に周囲に合わせるのではなく自分にあった生き方をしたいという『思い』の両方を持っていて、そのどちらも本心として受け止めて欲しいと思っている(葛藤)

・真っ暗なトンネルで無理やり手を引かれたり、背中を押されたりすると余計前に進めなくなってしまう。トンネルを歩いている本人を応援し、自分のペースで出口まで歩き通せるようにエネルギーを補給してくれるような支援を。

・不登校や引きこもりの時期は、それまでの自分の生き方に疑問を持ち、新しい自分を体内に身ごもった妊婦の状態。治療ではなく妊婦に対する配慮のように穏やかな環境を作ることが望ましい。

などなど、強制的な介入や禁止・変化を押し付けるのではなくて、本人の状況にあった環境整備や肯定のまなざしを送り続けることが大切なんだな、と感じました。

丸山康彦さんのnote
ご家族や支援者にも是非読んでもらいたいです。
<願い>と<思い>を統合する(前編)|丸山康彦|note