バラとイチゴ

小川あきら です。

今日は、前橋市内の農業経営士や農村生活アドバイザーの皆さんとの

意見交換会が開催されました。

意見交換会の前段では、現地経営研修会が開催され、

施設バラを育てている大澤農業経営士と

施設イチゴを育てている登坂農業経営士のハウスを見学。

前橋バラ組合さんでは、毎日新鮮なバラを出荷しており、

お客様のもとに花持ちの良いバラを届けるために出荷調整は行っていないとのこと。

また、バラを育てて採花することろまでは生産者が行いますが、

その後の選花、選別は第三者が行うことにより、規格・品質の均一化を実現しています。

栽培方法から品質管理、輸送方法まで妥協を許さず、

素敵なバラとともに、信用と信頼をお届けしている様子がよくわかりました。

野菜は、「形はわるいけど、味はすごく良いよ!」というケースもありますが、

花の場合には、見た目・香りが勝負。

葉っぱの一枚一枚まで、本当に綺麗です。

一番の悩み事は、昨年の大震災以降、燃料代も電気代も高騰しているため、

ハウスの暖房費が数百万も増えていることだそうです。

登坂さんのイチゴハウスでは、群馬の品種『やよいひめ』を栽培しています。

今年は例年よりも生育が遅れていて、まだ出荷を迎えていないそうです。

害虫のハダニ類の防除対策としては、天敵にあたるチリカブリダニや

ミヤコカブリダニなどの生物農薬を使用し、薬剤の散布を減らしています。

大粒で、味も良い『やよいひめ』

一生懸命作ってくださっている農家さんがいるのですから、

県としても、群馬ブランドとしてもっとPRしていかなければいけませんね!

その後の意見交換会では、

・銀座の『ぐんまちゃん家』を有効に活用して、農産物をもっとPRしてもらいたい。

・イノシシやシカなどの鳥獣被害対策をなんとかしてもらいたい。

・農業技術センターでの研究をしっかり続けてもらいたい。

・農業は一年中休みがない。普通の会社員と同じように、毎月一定の売り上げが確保でき、定期的に休みがとれるような農業のあり方を検討してもらいたい。

・市民の農業に対する理解を深めてもらいたい。おいしい野菜を作るために堆肥を使用するが、すぐに匂いのクレームがつく。

・TPPには反対。

・農業委員に女性が少ない。選挙で女性が立候補するのは大変。

・新規就農者が増えているが、地元じゃない人をいきなり受け入れるのは大変なのでサポートが欲しい。

・遊休地で害虫が発生する。

・剪定した枝などを今までは畑で燃やしていたが、条例によってそれができなくなった。処理の方法を検討して欲しい。

・普及員が少ない。

など、本当にたくさんの意見をいただきました。

私の実家でも、今まさに父から兄の代へと引き継ぎをしている最中ですが、

後継者の問題や所得の安定など、長期的に取り組む課題もあります。

すぐに改善できそうなこと、国や市町村との連携が必要なこと、

今後しっかりと取り組んでいきたいと思います。