昨日・今日と、県庁1階県民ホールで、『がんと向き合う作品展』が開催されました。
がんの発生メカニズムを解説したパネル展示や、
がん体験者さんたちの素敵な作品の展示がなされていました。
中には、小児がんの患者さんが描いた絵や力強い習字も。
小さい子供も一生懸命病気に立ち向かっている。その姿に思わず感動。
がん対策は、がん検診による予防・早期発見も大切ですが、
がんになった後の、病気との向き合い方、医療との向き合い方、家族との向き合い方も
とても大切だと思います。
がんに対する理解を深め、患者とその家族、医療関係、地域の方々など、
地震に直面したアナウンサーに対し、私は何も言えなかったですが、この場合も同じで、小川 晶 先生は、勇気を奮い起こすことができて、尊敬します。
私は、がんセンター東毛病院に勤めたことがあります。医者や看護師は、人は誰でも死ぬというような達観した考えを持っていて、案外明るい職場であることに驚いたことがあります。しかし、小川 晶 先生の言うように、医療現場以外からの見方も必要ですね。
テレビの「笑点」という番組で、行きたくないお医者さんとは、手術室に、相田みつをの「失敗してもいいじゃないか。人間だもの」という色紙が飾ってあるお医者さん、ということを言っておりました。
私が勤めていた、がんセンター東毛病院の応接室には、大きな額に墨で横書きで「心仏手鬼」と書かれているのが飾られていました。
がんセンターでは、当時は職員が集団でスキー旅行をしました。車の中で、二人の若い女性看護師の方に聞いた話です。ICU(集中治療室)で、一人の患者さんが亡くなったと関わっているほとんどの医者と看護師が判断しました。恐らく心電図が反応しなくなったのだと思います。担当のほとんどが患者から離れ家に帰りましたが、一人の医者が、これは生きているんだ、と言って、一人残って治療にあたり、生き返らせたというのです。二人の看護師は、「あれは、偉かったね。」と車の中ので話してくれました。
このような話は、テレビやニュースには出ないですけれども、声なき多数派の一例であり、医者はもちろんエリートですが、別の職業でもこういう人々によって世の中は支えられていると私は考えます。小川 晶 先生は、声なき多数のことも気にかけてくださいネ。