【リトリート・温泉文化に関する特別委員会の県外調査】2日目
最初に訪れたのは「桃源郷祖谷の山里」。
山道をひたすら(2時間以上)進んだところにある落合地域は、標高差約390mの急斜面に民家や石垣、畑がはり付くように広がっており、集落全体が重要伝統的建造物保存地区に選定されています。
「桃源郷祖谷の山里」は、集落の中の空き家対策の一環として、8棟の空き家を茅葺古民家として再生し、宿泊施設として活用しているもの。
もともと宿泊滞在者がゼロだったこの地域に、茅葺の宿泊施設を整備したことで、コロナ前には年間2500〜3000人弱の宿泊利用が生まれています。
きっかけとなったのは、東洋文化研究家のアレックスカー氏が、集落の景観や歴史的価値を高く評価し、現存する茅葺き民家を現代に伝えるために築300余年の茅葺の家を宿泊施設として整備したのがはじまりとのこと。
日本の伝統的な景観や歴史、文化を求めたインバウンド需要が多いことから、外国人向けのプロモーションや長期滞在に向けた地域資源の活用に力を入れているそうです。
消滅の危機にある集落や文化財の景観を守ることが、地域経済の活性化や雇用の創出にもつながる良い事例ですね。
https://www.tougenkyo-iya.jp/