小川あきら です。
昨日は、会派の県内調査でぐんま学園と群大病院にお邪魔しました。
ぐんま学園は、児童福祉法第44条に基づく児童自立支援施設で、様々な事情により家庭での指導が難しい児童が入所し、個々の状況に応じて生活習慣を身に着けさせたり、自立のための指導を行う施設です。
児童自立支援施設は全国に58か所ありますが、ぐんま学園の始まりは、明治41年に松竹院境内に明峯学園として創立されたもので、100年以上の歴史がある施設となっています。
現在は、小学生3人、中学生15人、中卒以上が10人の合計28人が4つの寮に分かれて生活しています。
10年くらい前までは、入所児童のほとんどは非行少年だったそうですが、現在は、虐待経験のある児童が約6割、発達障害のある児童が約4割となっており、児童福祉の最後の砦となっています。
以前に比べて、生活指導や学習指導においても個別の対応が必要となるケースが増えており、職員の負担も増加しているとのこと。
学園長をはじめ職員の皆さんと、①多様化する児童への対応、②人員数の不足、③学園に適した人材の確保(熱意と専門性)、④嘱託職員の待遇向上、⑤クールダウン部屋の設置希望、⑥知的障害児・情緒障害児受け入れ施設の不足、⑦年長児入寮生の増加、など様々な課題について意見交換させていただきました。
ぐんま学園や児童相談所、その他の児童福祉施設を含めて、群馬県の児童福祉の在り方について体系的な仕組みを作っていく必要があります。
群大病院では、一連の群大病院の問題の対応と重粒子線治療の現状についてヒアリング。
厚労省からの処分については、①特定機能病院の承認取り消し、②臨床研究中核病院補助金停止、③がん診療連携拠点病院の未指定、④肝疾患センターの補助金停止等により、病院経営に約4億の影響が出ているとのこと。
早期の信頼回復に向けて、医療安全管理体制の強化のほか、外科の統合、内科の統合など新しい体制で取り組んでいます。
重粒子線治療は、厚労省からの自主点検要請を受けて、5月12日から新規の受け入れを中止していましたが、7月2日の先進医療会議で治療の再開を認められたことから、7月7日から治療を再開、7月9日からは新規の受け入れもできるようになりました。
重粒子線治療が可能な施設は全国でも、千葉、兵庫、佐賀、群馬にしかないので、(今後、神奈川、山形、大阪に設置予定です。)、この治療に期待をする多くの患者さんには約2か月待っていただきました。
患者の内訳では、前立腺がんが圧倒で気に多く、肺がん、肝臓がんと続きますが、最近ではすい臓がんの治療患者も増えているとのこと。
まずはしっかりと症例を積み重ねていくこと、そして将来は保健収載となるように。
群馬県の医療をリードしていってもらいたいですね。