小川あきら です。
今日は、八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会・群馬主催で
現地見学会と学習会を開催しました。
来るたびに工事がどんどん進んでいて、風景が変わっていく長野原町。
今は、川原湯温泉駅の上に湖面1号橋の橋げたが猛スピードで建設されています。
今日の現地見学会には、県外からも多くの方にご参加いただき、
バス2台で予定地をまわることに‥。
付け替え国道の崩落個所や、地滑り地域のほか、
地層(崖錐堆積物層や滑落崖)や、地すべり対策(集水井など)を確認しました。
午後の学習会では、ダム予定地の地質状況や地すべりのメカニズム、
地滑り対策と代替地の安全性対策について、応用地質研究会の中山俊雄さんの講義を受けました。
その中でも、奈良県の大滝ダムの事例は多くの人に知ってもらいたい。
大滝ダムでは、ダム建設に対する反対住民が当初から地滑りの危険を訴えてきたものの、
国が安全だと言って工事が進められました。
しかし、ダムが完成していざ水を貯め始めると、周辺の家や道路で亀裂が見つかり、
37世帯77人の住民が移転を余儀なくさたというもの。
八ッ場ダム予定地についても、代替地の安全性については、しっかりと検証する必要があります。
推進派の声、反対派の声、地元住民の声、現地で生活する人たちの声。
それぞれの視点からの課題を、正面から受けとめることが大切だと思います。
私個人としては、今日あの場所で、綺麗な空気や景色を感じて、
あの美しい吾妻の自然を失いたくないと強く思いました。
私は、テレビで見ただけですけれども、もともとダム推進派などはおらず、清水知事の時から、何十年もかかって説得され、お墓まで移して7割方ダムが完成したところで、ストップということでは、地元の人が気の毒だ、というのが、大方の意見のようです。時間がかかりすぎたため、水需要、技術の進歩などもあり、理論的には必要性を疑問視する声もありますけれど、後知りの知識のような気もしないでもありません。二宮金次郎は、自然は、放っておけば草茫々になってしまうと考え、天道(自然科学)と人道(社会科学)の区別を発見した日本で最初の人にもかかわらず、坊主と学者が一番嫌いだったそうです。人の受け売りをするかららしいです。中山さんのことではありません。金次郎は、副次的に倹約は大事だと言っています。