小川あきら です。
昨日、群馬県女性相談センターの移転新築に関して、
群馬弁護士会の会長声明が出されました。
内容は、「女性センターの移転計画を速やかに凍結し、
移転の合理性を県民に明らかにしない場合は計画を撤回べき」というもの。
先日の一般質問でも取り上げさせていただきましたが、
県は、移転の理由について、「相談者の安全強化のため」と説明していました。
しかし、個人的には、移転が相談者の安全強化につながるとは思えません。
女性相談センターは、現在、男女共同参画センター内にあり、
建物には相談者以外の出入りも多いため、
相談者であるかどうかがわからないようになっています。
しかし、これが相談専用の建物がつくられるとなると、
そこを利用するのは相談者に限られてしまうため、
相談者の心理としては、逆に足が運びにくくなってしまいます。
そのほか、現在の相談センターは、周囲に県庁や裁判所、県警本部などがあり、
DVの被害者を支援するうえで利便性や安全性が高く、
また、男女共同参画センターと一体となって、総合的な支援ができるという
メリットがあります。
県当局の説明を聞いても、上記のメリット以上の移転の必要性が感じられません…。
移転新築の決定には、DVの支援という視点が十分に議論されていなかったのでは、
とさえ思えてしまいます。
仮に移転するにしても、その後の相談体制や相談センターの周知の方法についてなど、
関係団体としっかりと協議していく必要があります。