【群馬県ハンセン病パネル展】
県庁1階の県民ホールでは、県内にある国立ハンセン病療養所「国立療養所栗生楽泉園」についてのパネル展示や関係映像の放映が行われています。
日本では、治療薬によりハンセン病が治る病気となってからも、1996年にらい予防法が廃止されるまで約半世紀にわたり隔離政策が続きました。
全国に13ヶ所ある国立らい療養所(隔離施設)のうちの1つが草津町の「国立療養所栗生楽泉園」です。
国の誤った政策は、らい療養所における強制収用、患者や家族に対する偏見や差別、特別病室(重監房)など未曾有の人権侵害を発生させただけでなく、長期にわたってハンセン病の誤ったイメージを植え付けた結果、社会の中に今なお根強い偏見や差別を残しています。
また、患者の皆さんは隔離政策が終わってからも、高齢化や後遺症、偏見に対する不安などの事情から、療養所を出て生活することが困難になっています。
なぜ差別や偏見が生まれるのか。自分が患者の立場だったら、家族の立場だったらどう思うか。
ハンセン病の歴史からしっかり学び、誰もが個人として尊重され、多様性を認め合える社会を実現するためにはどうしたら良いのかを、一人ひとりが考えることが大切ですね。
パネル展示は明日23日の正午まで。
https://www.pref.gunma.jp/site/houdou/212699.html
また、全国のハンセン病療養所の中で唯一楽泉園には、患者の懲罰施設である重監房が設置されていました。
1938~47年頃までに93人が収監されて23人が死亡したと言われています。
草津町の重監房資料館にも、ぜひ足をお運びください。温泉やチャツボミゴケだけじゃない、草津を語る上で大切な場所です。
https://www.nhdm.jp/sjpm/