【選挙区等検討委員会・県外調査】
群馬県議会では、国勢調査の結果が出るたびに選挙区の定数・区割りを検討していますが、人口比では本来是正をしなければいけない状況にもかかわらず、この8年、現状維持となっています。
※一票の格差が最大2.41倍まで開いており、私の所属するリベラル群馬は人口比例を尊重しながら人口の少ない周辺部へ配慮する観点から合区を検討すべきという意見を申し上げましたが、他会派が全て現状維持を主張したため、今回も見送りとなってしまいました。
https://www.pref.gunma.jp/site/gikai/25640.html
定数や選挙区等のあり方について継続的に幅広く検討を行う必要があるため、今回は先進県の状況を調査することに。
■三重県議会では、県議会で定数を減らす条例案と増やす条例案が連続で可決されるなど議員定数削減や区割りをめぐり、議会内でこう着状態が続いたことから、第三者機関を設置して、定数や選挙区のあり方についての調査報告を求めたという経過があります。
第三者機関の報告をもとに議長案を作成し、定数を3減、4つの選挙区で区割りの変更が行われました。
第三者機関の意見では、選挙区の議員は原則として人口比例とすること、1人区が発生した場合、合区により回避するよう努めることなどが提言され、1人区は無投票となりやすく、民主的正統性制や多元的代表制が確保しづらいというところが強調されている印象。
ちなみに、三重県議会は15選挙区中、1人区は1つ。群馬県議会は19選挙区で1人区は7つ。前回の選挙では1人区のうち4つ、2人区のうち2つが無投票でした。
議会内部の検討では、それぞれの利害関係から定数や区割りの話が進みにくいのはその通りなので、群馬県でも外部の第三者機関は是非設置したいところです。
■滋賀県議会では、滋賀県議会基本条例及び会議規則に基づき、全会派から選出された議員による議員定数検討委員会を設置。選挙の度に定数や区割りを見直しているとのこと。
今回の見直しでは、令和2年の国勢調査の結果、人口が増加していることから定数を増やすべきという意見も出た一方で、今後の人口減少の推移などに鑑みると定数は現状維持が適当とされました。
選挙区の区割りも現状維持(過去の見直しで合区等が進められているため)。
選挙区別の定数については、住民の多様な意見を反映させるために1人区を増やさないこと、一票の格差が最小となる組み合わせを選ぶこと、人口比例の例外(ただし書きの適用)は最小限度にとどめることをポイントに、1人区を避ける内容で、定数の増減が行われました。
ちなみに滋賀県の1人区は13選挙区中、1つです。
どちらの県議会も1人区を避けることを重視しているのが印象的ですが、群馬県議会では過去の見直しですでに1人区が増えてしまっているので、これを解消するには人口がさらに減って強制的に合区になるまで待つのか、積極的に任意の合区を進めていくのかを検討する必要があります。
いずれにしても、せっかく先進地のお話を伺ったので、その内容を取り入れて、群馬県議会でも定数・区割り検討をしっかり前に進めていきたいですね!
(リベラル群馬としては、引き続き人口比例を尊重しながら人口の少ない周辺部へ配慮する観点から合区を検討すべき!という主張を続けていきます)
いずれにしても、せっかく先進地のお話を伺ったので、その内容を取り入れて、群馬県議会でも定数・区割り検討をしっかり前に進めていきたいですね。