今日は、全国の青年県議有志で、宮崎県の農業政策の調査にやってまいりました。
まずは宮崎県庁にて、県のフードビジネス振興政策のヒアリング。
宮崎県では、食を通じた産業競争力の強化と雇用創出による地域活性化を目指し、
生産、加工、販売、6次産業化に加え、
飲食業や観光産業などにも裾野を広げた総合的なフードビジネスを展開しています。
そのために、今年度からは、関連する各部所(農林水産業、製造業、商工業、
流通業、飲食、観光産業等)の連携を図るフードビジネス推進課を設置。
とりわけ、マーケットインの視点を重視し、
生産供給者側ではなく、消費者のニーズを起点に新たな取り組みをしているそうです。
宮崎の代名詞ともなったマンゴーの次は、ドラゴンフルーツに生ライチなど、
新しい特産品の開発にも意欲的です。
また今年度中には、フードオープンラボという食品関連の試作加工製造施設
を建設する予定で、この施設では、総菜や菓子、清涼飲料水の試作加工を行い、
高付加値化や新事業創出を行えるとのこと。
県を上げての取り組みは本当に素晴らしいと思いました。
九州という土地柄、アジア圏が近いということもあり、海外に向けた販路拡大にも積極的で、
地域間競走ひいては海外にも負けない農業新興への意気込みを感じました。
その後、県が出資をしているJAみやざきフーズの冷凍加工施設を見学。
こちらは、フードビジネスの中の加工・販売を一端をになっています。
年々増加する冷凍野菜の消費をターゲットに、
年間を通じて野菜の安定供給を目指しています。
生産者の農家にとっても、固定価格買取で経営の安定が図れる上に、
高齢農家にとって重労働である収穫については
JAのスタッフが全面的に支援してくれるということで、
win‐winの関係が成り立っています。
試食でいただいた冷凍マンゴーは、生鮮と変わらぬ美味しさで、
一流ホテルや有名パーラーでも利用されているとのこと。
旬の時期だけではなく、一年を通して贈り物としても喜ばれています。
「群馬県は東京に近いので、朝取りの野菜がすぐに東京に並ぶけど、
宮崎からは2日かかってしまう。大消費地への提供には色々な工夫が必要だ」
と所長さんが話していました。
課題としては、冷凍野菜=生鮮よりも劣るというイメージをどう払拭するか。
飲食店や学校給食等では、作業効率の観点から、
加工した冷凍野菜の方が喜ばれるケースも多いようです。