小川あきら です。
今日は、やんばダムの発掘調査で発見された埋蔵文化財について、
文化財保護課長はじめ、実際に発掘作業をしている方々に
現地を案内していただきました。
やんばで発見された遺跡には、縄文時代~平安時代~江戸時代と貴重なものが多く、
考古学者の勅使河原彰先生もご同行していただくことに‥。
こちらは東宮遺跡と呼ばれる場所です。
既に発掘調査が終了し、今は土を戻した状態になっています。
東宮遺跡は江戸時代の遺跡で、天明3(1783)年の浅間山大噴火による泥流によって
真空パックのように埋もれていたため、当時の樽や下駄、うちわなどの生活用品が
非常に状態よく残されていました。
こちらは今まさに建設が進んでいる湖面1号橋のたもとの三平遺跡。
現在調査中のものです。
平安時代の遺跡で、野生動物を録るための落とし穴だそうです。
こちらは、縄文時代の上原Ⅰ遺跡。
平安時代の遺跡のしたをさらに数十センチ掘り下げて発掘されたそうです。
縄文土器や石器などが出土し、
説明を受けているそばから、矢尻のような石器が発見されました。
どの遺跡も、いずれはダムに沈んでしまったり、
関連工事の道路や橋や代替地にうもれてしまうものばかり。
勅使河原先生は縄文時代が専門の考古学者ですが、
「縄文時代は、生活が大変な山間部にはあまり集落はなかったと考えていたが、
実際に現地の地形などを見て、沢の水を活用するなど、
山と関わりながら生活していた様子がよく分かった」とおっしゃっていました。
群馬のルーツを知ることができる貴重な遺跡。
しっかりと調査して、記録を残していきたいです。